LINEで送迎バスの現在位置がわかる! 実証実験がスタート
LINEで送迎バスの現在位置がわかる! 実証実験がスタート
幼稚園の送迎バスの運行で悩ましいのが、時刻表どおりの運行が難しいという点です。地域によっては運行距離や時間が長い場合が多い上に、交通事情や園児の体調などに運行状況が左右されることも多いもの。安全第一ですから、予定より遅れ気味だからといってスピードを上げるわけにもいきません。
結果として大幅な遅れが生じてしまうこともあり、仕方がないこととは言え保護者や園児を長時間待たせてしまうことも……。問い合わせや苦情を受けたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
そんな問題を解消してくれるかもしれないシステムが開発され、幼稚園の送迎バスでの実証実験が始まっていることをご存知でしょうか? どのようなものなのかについてお伝えします。
送迎バスの位置を確認できる「モークル」とは
幼稚園の送迎バスの位置情報をスマホで確認できるのは「モークル」というシステムです。これは、恵那バッテリー電装株式会社が開発したもので、スマホアプリ「LINE」を使用するのが特徴です。モークルでは、LINEのチャットボットである「LINE BOT」を使用し、対話形式でバスの位置を知ることができます。
LINEといえば、幅広い世代に普及しているコミュニケーションツール。幼稚園児のママ世代であれば、日常的に活用している方が大半であると考えられるため、位置情報のために新たなアプリなどを使用する必要がありません。
送迎バスの現在の位置を確認できれば、保護者は時間を有効に使うことができ、いつ来るかわからないバスを待ち続ける不安やイライラの解消につながります。ドライバーとしても、運行予定より遅れた場合でも気持ちに余裕が持ちやすくなるはずです。
カーナビとLINEで送迎バスの位置を確認!
では、具体的にどのような形で送迎バスの位置情報を確認できるのでしょうか。仕組みを見ていきましょう。
送迎バスには、車載器として通信機能を持つカーナビが導入されます。バスの位置情報はGPSによって取得され、15秒ごとにNTTドコモの回線を使って送信されます。
送迎バスを待つ利用者が、LINEのトーク画面で「今どこ?」をタップすると、バスの現在位置や速度、進行方向が2~3秒で返ってきます。さらに返信された文字をタップすることで、バスがいる位置の地図が表示される仕組みです。
最後に
モークルの幼稚園の送迎バス向けサービスは、昨年8月より開始されています。今後は幼稚園以外にもさまざまな送迎バスへの導入が見込まれているようです。普及すれば多くの幼稚園バスで導入が当たり前になっていくのかもしれませんね。