何のために使っている?タクシーの「無線」の仕組み
タクシーの無線とは?
タクシーの「無線」は簡単にいえば、タクシー(ハイヤー)を依頼したお客と、回送しているタクシー車とを結びつけるため、またタクシードライバーたち同士、ドライバーとタクシー会社との連絡手段に設置されているシステムです。
例えばお客が「タクシーを自宅まで送って欲しい」とタクシー会社に依頼すると、タクシー会社のオペレーターが近くを走行しているタクシードライバーに無線を通して、次のお客の情報を伝えます。また運行上の業務連絡を、無線を通して伝えることも。
近年のタクシー無線は、通話用のマイクと液晶型の無線システムがセットとなっていることが多く、カーナビの下付近に配置された複雑な端末機器がそれにあたります。
タクシー無線の歴史
1970年頃の初期のタクシー無線は、「AVM(車両位置自動表示)」システムと呼ばれるタイプで、道路上に設置したサインポストと呼ばれる機器から車両位置を割り出すGPSのような仕組みとなっていました。これに1990年頃より、実際のGPS技術が組み込まれます。
その後2000年以降に、IT化の波やタクシー会社が増えたことが影響し、無線回線のアナログ回線からデジタル回線への変更が進んでいきます。これにより、音声だけでなく様々な情報を専用の端末機器に送受信することができるようになりました。
現在は無線マイクを通して対話をすることは減り、端末機器に文字や画像を表示することでオペレーターからドライバーに伝えられるのが一般的になってきています。
タクシーの無線用語
タクシードライバーは無線で会話する際に、専用の無線用語を使うことがあります。一般の方にはわかりにくいタクシーの無線用語をいくつかご紹介していきます。
・枝
幹線道路から枝分かれした裏道を指します。
・てっぺん
時計上の頂点(てっぺん)となる深夜12時を指します。また深夜12時で仕事を終えるという意味も。
・ネギ
お客からの苦情やクレームを指します。
・べた
高速道路や有料道路ではない、一般道路を指します。“地べた”を走るという意味から。
・わかめ
タクシーの「回送」状態を指します。回送=海藻=わかめから。
このようにタクシー無線は、数多くのお客と数多く巡回しているタクシーを効率的に結び付けるシステムです。私たちが必要とするタイミングでタクシーを呼べるのも、この無線システムのおかげであると言えそうですね。
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