なぜ増えている? バスのドライバー求人が多い理由とは
アベノミクスの成功
バスのドライバー求人は増えている大きな理由として、まずは「アベノミクス」による経済改革の成功が挙げられます。アベノミクスの成功は多数の産業の求人を底上げしており、もともと人手不足が始まっていた運送・運輸業界の求人増加は特に顕著です。
また、「東京オリンピック」の開催決定により、海外からの外国人訪問者も増え、それに伴い日本の観光需要が伸びていることも影響していると言えるでしょう。
バス業界の規制緩和
2000年より始まったバス業界の規制緩和。
規制緩和により、数多くの会社がバス業界に進出してくるようになり、今ではバス会社の数自体が供給過多の様な状況となって業界内での競争化が進んでいます。
特に地盤の薄い零細バス会社や新規参入のベンチャーバス会社などは、ドライバーが十分に集まらない状況が続いており、ドライバー求人を常に出し続けている会社も多い傾向です。
運転免許の壁
バスの運転には「大型2種免許」が必要となりますが、大型2種免許の取得には時間も費用も掛かるため、この免許が壁となり人が集まらないことも、バスのドライバー求人が増えている理由の一つとなります。
また、近年は若者の車離れにより運転免許取得人口も減ってきているため、これも根底にあると言えるでしょう。
採用後に大型2種免許を会社負担で取得できる制度を設けるバス会社も増えきていますが、十分には解決できていないのが現状です。
採用されても辞める人が多い
規制緩和の影響などもあり、バス業界では賃金の低下、人手不足による長時間労働が蔓延している傾向があります。また、上下関係の厳しい古い体育会系文化が根付いている会社もバス業界には多い傾向です。
このため若いドライバーが採用されても長く定着せずすぐに辞めてしまい、結果的にドライバー数の減少に繋がっています。
高齢化による負のニュース
前述したような理由から、バス業界は若手が集まりにくく、慢性的な高齢化が進んでいます。そして体力が衰えた高齢ドライバーにより、バスの集団事故などが多発して負のニュースとして広がり、バス=事故という悪いイメージが浸透しつつあるのです。
これも間接的には志望者の意欲を落とし、ドライバーが集まらない原因の一つとなっています。
以上のような理由が影響し、バスのドライバー求人は増えつつあります。中にはネガティブな理由もありますが、バス運転手への転身を考えている方にとって、求人が溢れている今は絶好のチャンスと言えるでしょう。