バスの起源は乗合馬車? 発祥はフランス? バスの歴史を紹介
バスの起源は?
バスの起源は17世紀にフランス・パリで運行されていたフランスの馬車だと言われています。当時の運賃が5ソルであったため、「5ソルの馬車」と呼ばれていました(ソルとは当時の通貨で1ソルが20分の1リーブルに当たります)。
不特定多数の人が安価な運賃で利用できるだけでなく、一定の経路を時刻表に沿って走行するなど、17世紀当時で既に現代のバスと同じシステムが構築されていました。
●バスという名前の由来は?
1826年にフランス・ナントで運行を開始した乗合馬車があり、ナント郊外にある公衆浴場の経営者がナント市の中心部と浴場をつなぐ乗合馬車を運行していました。ナントにある乗り場には帽子屋があり、「すべての人はすべての人のために」という意味のラテン語「OMNES omnibus」という看板を掲げており、これが目印となったことが、後にバスと呼ばれるようになった理由だと言われています。(諸説あります)
車両の発達
1855年頃にパリの乗合馬車事業が1つの会社に統一されると、屋根の上にも席を設けた乗合馬車が開発されました。19世紀末になると乗合自動車が開発され、次第に馬車はバスに置き換えられていきました。20世紀初めになると乗合馬車は消滅し、バスが実用的な交通機関として用いられるようになりました。
日本におけるバスの歴史
日本では明治36年(1903年)二井商会(にいしょうかい)によって、京都の堀川中立売(ほりかわなかたちうり)-七条駅間、堀川中立売-祇園間で乗合自動車の運行が始まりました。この日が9月20日だったことから、現在では「バスの日」とされ、日本バス事業の始まりと言われています。
明治時代では、車両の事故や同業である乗合馬車屋からの妨害があり営業が難しかったと言われています。大正時代に入ると自動車の性能が上がると同時に信頼性も高まり、全国的にバス事業が広がりました。
バスは歴史が古く、日本においても100年以上の歴史があるということは意外でしたね。
バスは2011年3月11日の大震災においても、緊急対応用の移動手段として活用されていました。普段、何気なく走っているバスは、いざというときに人をつなぐための心強い交通手段となるのです。
人の暮らしと寄り添う優しい乗り物として、私たちと共存するでしょう。
変化しているバス事業のこれから
通勤・通学などに使われている乗合バスは、地域の足となり公共交通機関として重要な役割を担っています。
しかし、過疎化の進む地域では利用者の減少によってサービスとしての存続が難しくなっている現状があり、「生活交通」の確保が課題となっています。
従来の乗合バス事業は転換を迫られていますが、代わりに商業施設や病院へ送り届けるコミュニティバスが登場し、全国各地に導入されるようになりました。
平成18年(2006年)に887の市区町村で1,549件導入されていたコミュニティバスは、令和元年(2019年)には1,352の市区町村で合計3,507件導入されています。
環境にも配慮
2006年から2019年にかけて約2倍となったコミュニティバス事業は、導入件数が増えるほど経済効果や利便性が増します。一方、CO2削減やエネルギーの消費を抑えるといった環境への配慮が課題となっています。
地球温暖化を促進しないエコで環境に優しい燃料の開発・利用と、効率的なエネルギー利用をコミュニティバスなどのバス事業に取り入れることが、環境への取り組みとしてもっとも有効な方法といえるでしょう。
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