漫然運転とはどんな運転のこと?原因・危険性・予防方法について
漫然運転とは
漫然運転とは、わき見運転や居眠り運転とは異なり、きちんと前を確認しているけれど運転への集中を欠いていること指します。
実は非常に交通事故率が高く、また誰にでも起こり得る危険性の高い運転です。そのため、「普段から気をつけているから私は大丈夫」と思っていても、ふとした瞬間にそのような危ない状況に陥ってしまう可能性も大いにあります。
本記事では、漫然運転の原因や事故率のほか、予防と対策について紹介しています。自分が危ない運転を行ってしてしまわないためにも、しっかり対策をして車を利用することを心がけましょう。
■漫然運転とは
実は意外と多いと言われている「漫然運転」。これは、集中力を欠いた状態で運転を行うことで、前を確認しているもかかわらず、歩行者や信号などに気づきにくいと言われています。また事故を起こす原因のひとつでもあり、実際に多くの死亡事故を起こしているのです。
交通事故の原因と言えばわき見運転や居眠り運転などが代表的なものとして知られていますが、漫然運転も同様に事故が多いことを十分理解しておく必要があります。ここではそんな危ない運転についてもう少し詳しくみていきましょう。
〇わき見運転との違い
わき見運転とは、よそ見をしながら車の操作を行っていることです。よそ見をしているので当然前は確認しておらず、事故発生率も高いです。漫然運転は前は確認しているので、わき見運転とはここが大きく異なります。たとえばスマホを使いながら車の操作を行っていたり、外の景色に目がいってしまったりなどが挙げられます。集中して運転を行っていないという点は同じですが、わき見運転は前を確認していない状態なので非常に危ないです。
ちなみに「居眠り運転」は、文字どおりウトウトした状態で運転を行っていることを意味します。
睡眠不足や疲れがたまっているときの車の利用はできるだけ避けるようにしましょう。取り返しのつかない事態にもなりかねません。
〇漫然運転で起こりやすいこと
前を確認しているけれど車の操作に集中できていないので、赤信号を見落としたり蛇行してしまったりすることが目立ちます。実際、漫然運転をしてしまう人の多くは赤信号のときに停車線を過ぎてしまっていたり、ひどい場合は信号無視をしているケースもあります。他にも、車間距離が保てない・スピード違反なども起こりやすいでそう。
漫然運転は重大事故を引き起こす
他のことに気を取られている状態なので、当然交通事故の原因になります。ひどい場合、取り返しのつかない事態を引き起こす恐れもあるため大変危ないです。ここでは漫然運転によって引き起こされる事故について解説します。
まず、漫然運転の事故率は年々増加傾向にあります。交通事故と聞くとどうしてもわき見運転や居眠り運転、飲酒運転などをイメージしがちですが、漫然運転も大きな事故に繋がる可能性があります。そのため車を利用する前は体調やメンタルを整えるなど、良い状態を保つようにしなければいけません。
・令和元年の交通死亡事故
前年に比べて減少傾向にあります。特に高齢者における減少が大きく、車はもちろんのことバイクによる死者数も減少しています。一方で自転車の死者数は増加しています。全体的には前年より交通事故による死者数は減っているものの、漫然運転の事故は4位と高めです。
(交通事故死者数)
前年比-317人、-9.0%(過去5年平均減少率-3.9%)
(高齢者の自転車乗用中死者数)
前年比+5人、+1.7%(過去5年平均減少率-4.5%)
(75歳以上の高齢者による死亡事故件数)
前年比-59件、-12.8%(過去5年平均減少率 0.0%)
漫然運転の原因
漫然運転は前は確認しているものの、意識が他のところに向いてしまっているという非常に危ない状態であることはわかりました。この状態に陥ってしまう原因のなかで特に多いは以下の通りです。一度はこのようなことを行った経験がある人も少なくないのではないでしょうか?
・考えごと
・睡眠不足や疲労蓄積
・会話に夢中
・単調な道路での走行
〇考えごと
ひとりで車に乗っているときに起こりやすく、普段から気をつけておかなければならないことのひとつです。不安や悩みごとを抱えているときに車を利用すると、集中力を欠いてしまいます。
〇睡眠不足や疲労蓄積
きちんと睡眠が取れていない状態や、疲労がたまっているときも車を利用する場合は十分に気を付けましょう。どちらも集中して車の運転を行うことが難しい状態なので、睡眠不足や疲労が蓄積しているときはしっかり休養を取って無理をしないようにしてください。疲れが取れない状態で車に乗ると居眠りによって取り返しのつかない事態になる可能性もあります。
〇会話に夢中
ふたり以上で同乗している場合に起こりやすいケースです。眠気防止にはなりますが、会話に集中しすぎて車の操作を誤ってしまう可能性があります。
〇単調な道路での運転
同じような道が長時間続くと、集中力が切れ漫然運転になりやすいと言われています。たとえば高速道路です。注意が散漫しやすいので気をつけましょう。
漫然運転を予防・防止する方法
自分は大丈夫と思っていても、いつ漫然運転をしてしまうかわかりません。誰にでもあり得ることですから、事前に予防・防止の対策をしっかりと取っておきましょう。ここでは予防と対策について解説します。
〇集中力を高める
漫然運転は集中力を欠いてしまっていることで起こりやすいので、集中力を高めるための工夫をすると良いでしょう。一番良いのは「音楽を聴く」ことです。リラックス効果もあり運転にも集中できます。ただ音楽に集中しすぎる可能性もあるので選曲は間違えないようにしてください。
〇ガムを噛む
眠気防止や集中力を高めるためにガムを噛む方は少なくありません。実際、漫然運転対策として効果がありますから、ミント系のすっきりするガムを噛むようにすると良いでしょう。
〇休憩をとる
疲れたときは無理をせず休憩や仮眠をとるようにしてください。特に長距離運転は単調な道が続くため、集中力を欠いてしまいがちです。サービスエリアなどで時間の許す限り休みましょう。脳もスッキリし、集中して運転が行いやすくなります。
〇前日はゆっくり休む
もちろん、前日ゆっくり休むことも大切です。早めに布団に入り体を休めましょう。
〇スマホを目の前に置かない
目に入るところにスマホを置いていると、通知音が気になってしまうことがあります。マナーモードにするか目に入る場所にスマホを置かないようにしましょう。
どうしてもまめな連絡をおこなうことが求められる場合は、一定時間ごとに車を停車してから確認するようにしたいです。
漫然運転は誰でも起こり得ること
いかがでしょうか。この記事を読んでいただくことで漫然運転がご理解いただけたと思います。この危ない状況は、誰にでも起こり得ることです。たとえこれまでは大丈夫だったとしても、この先そのような運転をしてしまう可能性は十分考えられます。ひとりでもこんな風に危ない運転を行ってしまう人を減らすため、予防や対策を十分に行いましょう。
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