バス運転手は慢性的に不足！？業界の実情について解説

「バス運転手が不足気味って本当？」「人気がないから不足しているの？」など、バス運転手が不足しているという話題を耳にして、疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。
確かに、一部ではバス運転手が不足気味であり、人手が足りていないという会社は存在します。
人気の職種でありながら不足してしまうのはなぜなのでしょうか。

バス運転手が不足って本当？

バス運転手が不足しているという噂は、実は本当です。
バス運転手と言えば、人気の職種の一つ。「稼ぎやすい」「働きやすい」として数ある職種の中でも人気のある職種であると言われています。そのため、倍率が高そう…と考える方も少なくありません。
しかし、実際はバス会社の中には「人手不足」に悩まされているケースもあり、その実情は深刻であることも多いようです。

バス運転手が不足している理由

一体なぜ、バス運転手が不足しているのでしょうか。考えられる理由としては3つが挙げられます。

・高齢社会によるバス需要の拡大

日本は現在高齢社会と呼ばれる時代にあります。これに伴い、バスの需要が高まりつつある一方で、バス運転手の数が追い付いていません。
そのため、バス運転手の不足を招くことになってしまっています。

・全体的な労働者の減少

人手不足に関しては、バス業界に限った話ではなく、現代の日本では珍しくない問題です。こうした「人手不足に陥っている数多くの会社」のうちの一つがバス業界と言えます。そのため「バス運転手だけが不足している」というわけではありません。

・女性運転手の少なさ

バス運転手というと「男性」というイメージがあることから、女性の運転手が少ない傾向にあります。それに伴い必然的に確保できる運転手の数が少なくなってしまうのです。
最近では、女性の求職者に向けたアピールを行うバス会社も増えてきてはいますが、まだまだ女性運転手が十分に確保できているとはいえません。

・団塊世代の定年退職

団塊世代が定年退職したことで、一気にバス運転手が減少してしまったというバス会社は珍しくありません。
すぐに社員を確保することも難しく、人手不足を抱えながら経営を維持しているケースもあります。

・若手の育成不足

バス業界は、実は「若手の育成が不足している」と言われています。その結果、若手が集まりにくく、さらにアピールも怠っていたことで認知も低い傾向にあるのです。
実際、バス業界に努める若年層は少なく、今後もすぐに増えるという見込みはないと言われています。
そのため、バス運転手として若手が増えるのはまだまだ先といえるでしょう。

労働環境が理由ではない

バス運転手の不足理由として、まれに「労働環境が過酷である」ということが指摘されますが、決してそんなことはありません。
確かに、バス会社によってはいわゆる「ブラック企業」と呼ばれることがあります。しかし、それはほんの一部であり、バス業界の労働環境自体は一般的です。待遇に関しても一般的な企業と大差ないため、労働環境が理由によるバス運転手不足とは言い難いのが事実。
バス運転手不足の理由は上述した5つが主であるといえます。