大型車の「エアブレーキ」の仕組みと、安全に運転するためのポイント
大型車の「エアブレーキ」の仕組みと、安全に運転するためのポイント
大型車には、油圧式のブレーキではなくエアブレーキが使われています。トラックやバスなどの運転を職業にする方は、エアブレーキの仕組みをきちんと理解しておくことが大切です。
そこでこの記事では、エアブレーキの仕組みや、大型車のブレーキを踏む際の注意点について紹介します。
エアブレーキって一体どんなもの?
街なかでトラックやバスが停まるときに「プシュー」という大きな音がすることがあります。これは、大型車がブレーキを踏んだときに空気が抜ける音です。
一般車には、油の圧力を活用する油圧ブレーキが使われています。しかし、荷物を載せたトラックや乗客を乗せたバスはかなりの重量があり、油圧だけでは止められません。4トン以上のトラックやバスなどの大型車には、制動力を高めるためにエアブレーキが搭載されているのです。
油圧ブレーキとエアブレーキが一体型になったハイブリッド型エアブレーキを搭載した大型車もありますが、最近は空気圧のみで止まるフルエアブレーキの車が主流になっています。
エアブレーキが作動する仕組みとは
大型車のブレーキは、圧縮された空気によって制動を行う仕組みになっています。
大型車にはエンジンの動力で動くコンプレッサーがあり、空気が圧縮されてエアタンクに溜まっていきます。大型車のブレーキペダルを踏むと、圧縮された空気がブレーキチャンバーに送られ、車が止まるシステムになっています。
エアブレーキが使われている大型車には、ブレーキペダルとブレーキシリンダーの間にパイプがあります。このパイプの内部が高圧の空気で満たされることによって、ブレーキを踏んだ力が伝わるのです。
エアブレーキの上手な踏み方とは
大型車を初めて運転した人は、エアブレーキの強い制動力に戸惑ってしまうこともあるものです。油圧ブレーキの車は足にグッと力を入れて踏むものですが、エアブレーキの場合には足首を軽くひねるようにして踏むとよいでしょう。
大型車のブレーキは頻繁に踏んだり離したりする「バタ踏み」をすると、そのたびにエアタンクの空気が抜けてしまい、エア切れを起こす可能性が高まります。特に下り坂ではエアブレーキをこまめに踏むのは避け、エンジンブレーキを活用するのが安全です。
エアブレーキの「エア切れ」に注意
エアタンク内の圧縮空気が空っぽになるとエアブレーキが効かなくなることもあるので、十分気をつけたいものです。圧縮空気が溜まるまでにはある程度時間が必要になります。大型車を運転するときには、エアメーターの残量をチェックしておくことが重要です。
エア圧がなかなか上がらないときにはエア管やコンプレッサーに不具合が生じている可能性もあるので、点検や整備を行うことをおすすめします。
大量の荷物を輸送するトラックや、多くの乗客を乗せて走るバスを運転する方は、安全に十分配慮することが大切です。エアブレーキの仕組みを知ることも、安全に運転するための大切なポイントの1つといえます。
大型車を安全かつスマートに運転するため、エアブレーキを上手に使いこなしたいものですね。
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