重大な事故にもつながる「踏み間違え」が起きる原因と対処法

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重大な事故にもつながる「踏み間違え」が起きる原因と対処法

踏み間違えによる事故はなぜ起こる?

アクセルとブレーキの踏み間違えによる事故がたびたび報道されています。中には店舗や歩道に突っ込んでしまうような重大な事故につながるケースもあるため、全てのドライバーが十分に注意する必要があるといえます。
踏み間違えによる事故はなぜ起きてしまうのでしょうか?この記事では、アクセルとブレーキを踏み間違えることで起きてしまう事故の原因や対策方法について紹介します。

アクセルペダルとブレーキペダルは隣同士に配置されています。運転するときにはアクセルもブレーキも右足で踏み込むものですが、どちらも「右足で踏む」という点で共通しているため、しばしば間違いが起こってしまうのです。
国土交通省の調査によると、75歳以上の高齢ドライバーの死亡事故の原因は、アクセルとブレーキの踏み間違えなどの運転操作ミスが最も多く、事故全体の29%にも及ぶといいます。もちろん高齢者だけでなく若い世代であっても踏み間違えによる重大な事故の可能性は有り得るため、十分に気をつけておきたいものです。

よくあるシチュエーション

踏み間違え事故のよくあるシチュエーションは後退時で、バックで駐車中の踏み間違えが非常に発生しやすいことがわかっています。

駐車方法は人それぞれですが、バックで駐車するときには多くの人が身体をねじり後方を確認する場合が多いです。
身体をねじると足首も同時にねじれます。
足首がねじれたことで足の位置がずれてしまい、ブレーキペダルに乗せていた足がアクセルペダルにかってしまいます。
ブレーキをかけようとペダルを踏みこむとアクセルがかかり、勢いよくバックしてしまうというわけです。

他にもブレーキとアクセルの踏みかえが頻繁な渋滞しているときや、駐車場内などでも起こりやすくなっています。
何度もペダル操作をしているうちに混乱し、左右を間違えてしまうことが原因だとされています。

踏み間違え事故を起こしたとき、ドライバーはアクセルをブレーキだと思い込んでいる場合が多いです。
自分が意図しない自動車の動きに動揺し、間違ったアクセルペダルを反射的に再度踏み込んだり、さらに強く踏み込んだりして大事故につながるケースもあります。

踏み間違えで重大な事故が起きてしまう原因

アクセルとブレーキを踏み間違えると、車はドライバーが想定していたのとは全く違う動きをします。このとき人間の脳は状況をすぐには認識できず、動転してしまいます。落ち着いて状況を理解できないままに急発進してしまうと、ほとんどのドライバーはこれを制御できません。結果、重大な事故が起きてしまうこともあるのです。
同乗者との会話やカーステレオからの音で集中力が散漫になっていたり、携帯電話への着信などで運転の注意がそらされたりすると、踏み間違えのリスクはさらに高まります。

●年齢と踏み間違えの関係性
踏み間違え事故というと高齢者が多いと誤解している方も多いですが、実は他の年齢層もそれなりに多く、特に16~24歳の若年層が一番多いことが確認されています。
交通事故総合分析センターの統計によると、踏み間違え事故の年齢による偏りはほとんどなく、数字だけで見ると20代の若年層が一番多いことが確認されています。
若年層の発生件数が多いのは、免許を取って日が浅く、経験が少ないことから運転操作に慣れていないためだと考えられます。
発生数は高齢者と同じくらいなのに対し、死亡事故数で見ると若年層はゼロに近く、逆に高齢者の場合は死亡事故になってしまっていることがわかっています。

発生件数は同じくらいなのに事故の重大さに差があるのには、加齢によって認知機能が衰え踏み間違えに気付くのが遅れることが原因だと言われています。
踏み間違えていることに気が付かずにずっとアクセルを踏み続け、ベタ踏み状態になることが死亡事故につながる要因だとされています。

他にも視覚機能の低下、注意力集中力の低下、動作の遅れ、柔軟性の低下など、加齢による衰えが運転操作に影響を与えた結果、踏み間違えにつながっていると考えられています。

踏み間違えの有効な対策、自動ブレーキシステム

近年、自動車の「自動ブレーキシステム」のCMをよく見かけるようになりました。
自動ブレーキは、自動車に搭載されたセンサーやカメラが進行方向の障害物を検知し、アクセルが踏み込まれたときに自動で制御するシステムのこと。バックするときにも衝突を防ぐために自動ブレーキシステムが作動する車もあります。さらに、障害物が無い場合でもアクセルを踏み込みすぎるとエンジンの出力を制御する自動車も開発されています。

市販の急発進防止装置で対策するという方法も

最近では、車にセットするだけで急発進を防止できる装置もカー用品専門店などで市販されています。アクセルペダルを急に強く踏み込んだときにアクセルの開度を制御してくれるため、踏み間違えによる急発進を防ぐことができるのです。最新の自動ブレーキシステムが搭載されていない車であっても、こういった装置を導入すれば安心して運転できますね。
こういった機能の開発により、踏み間違えによる事故が今後減っていくことが期待されています。ただし自動ブレーキシステムや急発進防止装置には技術的な限界があり、道路条件や天候状況によっては作動しない場合もあるので、過信は禁物といえるでしょう。


アクセルとブレーキの踏み間違えは誰にでも起こりうるため、「自分は大丈夫」と運転技術を過信しないよう心がけたいもの。普段から注意深く運転し、自動ブレーキシステムや急発進防止装置なども積極的に取り入れ、万が一の事故を防ぎたいものですね。

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