環境に優しく燃費もいい! 「エコドライブ」のポイント
エコドライブに効果大の「ふんわりアクセル」
「エコドライブ」という言葉はよく耳にしても、普段から意識した運転を心がけている方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。アクセルワークを上手く使いこなし、無駄なエンジンエネルギーの消費を防ぐエコドライブ。環境に優しいだけでなく燃費もよくなり、さらに交通事故の減少といった安全面にもいい影響をもたらします。ここでは、今日からさっそく取り入れたくなる、エコドライブを実践するポイントをご紹介します。
車は、発進する際に最も大きなエネルギーを消費するので、ゆっくりと優しくアクセルを踏むようにしましょう。目安は、最初の5秒間で時速20kmほどのスピードがでるくらいです。現在、日本国内の乗用車の多くがAT車ですが、「ふんわりアクセル」はAT車にとても効果のあるエコドライブの方法です。MT車の運転の際は、シフトアップを早めにすること・高速段ギアを使用することが有効的といわれています。
タイヤの空気圧の点検も必須
タイヤの空気圧が不足すると燃費が悪くなり、空気圧は燃費効率と比例します。
指定空気圧より低くなると燃費が悪くなるだけでなく、自動車の操縦性が悪くなったり、タイヤが異常摩擦を起こしたり、高速走行するとタイヤがバースト(破裂)してしまう危険性があり大事故につながりかねません。
タイヤの空気は何もしないでおくと少しずつ抜けていくので、事故を防ぐ意味でも道路との接地部のたわみ具合やタイヤゲージを使用するなどして日々チェックするよう心がけましょう。
空気圧のチェックは自動車を走らせる前のタイヤが冷めている状態でチェックし、指定空気圧は車種によっても違うので、運転席ドアの端かセンターピラー(ドアを保持する柱)に貼ってあるラベルで確認してください。
ゆとりのある運転はエコドライブにつながる
必要以上に車間距離を詰めた運転は、加速・減速が多くなり燃費に大きな悪影響を及ぼします。また、事故の危険性も高くなるので、交通状況に配慮しながら車間距離にはゆとりをもつように心がけましょう。赤信号や渋滞でブレーキを踏むことが予測できたら、早めにアクセルから足を離すと、エンジンブレーキが作動し、燃料の節約になります。
また、外出の際渋滞を避け時間に余裕をもったドライブをすることも立派なエコドライブといえます。例えば、1時間で行ける場所へ道に迷いながら1時間10分かけて到着した場合、20%近い燃料を余計に消費してしまいます。カーナビや地図アプリなどを活用し、あらかじめ道順をしっかり確認すると共に交通状況もチェックしておけば、さらにスムーズなドライブができることでしょう。
アイドリングストップも立派なエコドライブ
待ち合わせなどで少し停車する際、ついついエンジンをかけたままにしがちですが、少しの時間でも燃料は想像以上に消費されています。車種によって差はありますが、10分間アイドリングしているだけで100~130㏄ほどの燃料が消費されるともいわれているのです。チリも積もれば……と言いますが、この積み重ねが燃費に大きな影響を及ぼすといっても過言ではありません。こまめにエンジンをストップする習慣をつけると燃費は確実に良くなるので、ぜひ実践してみてください。
また、寒い時期に暖気をする方も多いですが、現代のほとんどの乗用車はエンジンの性能が良くなっているため、走りながらエンジンを暖めるだけで十分といわれています。極寒冷地(マイナス20度程度)を除けば、暖気をする必要はありません。
●エアコンの使いすぎはよくない
エアコンのオンオフによってガソリンの消費量は大きく変化します。
例えば外気温が25℃のときに設定温度を24℃にしてエアコンをつけると、ガソリンの消費量はおよそ14%増加するという結果がでています。
設定温度は同じで外気温が35℃に上昇すると、エアコン負荷も大きくなるためガソリン消費量およそ38%増加します。
車内を冷やしすぎないように、温度設定をこまめに調節するようにしましょう。
他の対策として内気循環と外気導入の切り替えがあります。
エアコンを効かせたい時は内気循環にして、車内が冷えたら外気導入に切り替えるとガソリン消費量を抑えることができます。
小さなことの積み重ねで日ごろからエコを始めましょう
エコドライブは、特別な機材を用意したり車を大幅に改修したりする必要はなく、ドライバー一人ひとりの意識改革が大きなポイントとなります。普段無意識に行っている運転の習慣を少し変えるだけでも、十分に効果があるのです。些細なことでも、積み重ねれば燃費は大きく改善する見込みがあるので、少しずつでも日々の運転に取り入れてみてはいかがでしょうか。